EC2019開催趣旨
本シンポジウムは、エンタテインメントコンピューティング(EC)のための新技術、ECの新しい可能性、ECと人や社会とのかかわりなどをテーマとする学術会議として2003年より毎年開催され、本年が17回目になります。本年はテーマを『SDGs』として、九州大学芸術工学部大橋キャンパス(福岡市南区)を舞台に開催いたします。
九州大学芸術工学部の前身である九州芸術工科大学は、1968年「技術の人間化」という理念を標榜して大橋の地に誕生し、平成30年に創立50周年を迎えました。設立当時は公害などにより高度成長に歪みが見え始めた時代であり、その背景の中で掲げられた「技術の人間化」とは、技術の発展を人間的基準に立脚して進め、現存する技術を人間の福祉と生活の一層の充実のために役立てようというものでした。そしてこの理念は今回設定した『SDGs』というテーマや、昨今の生活に欠かせないコンピューティング技術と、人間の喜びを産み出すエンタテインメントの関係性を探求する本研究会の活動指針と重なるところが非常に大きいと考えています。
『SDGs』は国連により定められた2016年から2030年までの国際目標であり、「すべてのひとに健康と福祉を」や「質の高い教育をみんなに」など、持続可能な世界を実現するための17のゴールを有し、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。この目標を実現するための手法として、エンタテインメントコンピューティングは非常に有効であり、かつ具体性、実現性も高いと考え2019年のテーマに設定しました。
本年もエンタテインメントコンピューティングの発展に向けて、未来を刺激しうる、様々なEC研究の発表を募集いたします。テーマである『SDGs』は複数のゴールを持っており、多様な目的設定が可能と予想されますが、それに限定されない魅力的な提案も合わせて募ります。皆さまの先進的かつ幅広いEC研究の発表をお待ちしています。
エンタテイメントコンピューティング2019
プログラム委員長: 鈴木 優
実行委員長: 松隈 浩之